第10回 原点は“線”だった|糸とクロッキーから見えた私の表現の本質

受験生の頃、クロッキーが好きになりました。

そして先日、裸婦を描くデッサン会に誘って頂き、
手を真っ黒にしながらコンテで描きました。

全然あの頃みたいには描けなかったけれど
とても楽しかった。

一本の線で、人の構造が立ち上がる瞬間。
コンテの向きや強弱だけで、体温が出ること。

何もない白い紙の上に、
突然“存在”が現れるあの感じが好きでした。

時間はかかっていないし
量もあるわけじゃない

でも、確かにそこに“生きた線”がありました。

糸が好きだったのも、
きっとその延長だったのだと思います。

私は、圧倒したかったのではなく、
生きた線を描きたかったのかもしれません。

証明ではなく、震え。

それが原点だったのだと、
やっと思い出しました。

アートアニュアル2025

第9回|努力を見せないと価値がないと思っていた私の思い込み

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